香川歴史的建造物保存活用会議
Kagawa Historical Architecture Committee

Repot

 
2018.11.28
垂水神社 実測調査

(報告者:土居良助)

 本会が主催で丸亀市垂水町にある垂水神社の実測調査を行いました。
 垂水神社は、社伝によると創建は景行天皇57年6月20日、武貝兒(タケカイコ)王によると伝えられています。また、秋の例大祭に行われる『湯立神楽』は香川県の無形民俗文化財に指定されていますのでご存知の方も多いと思います。平成31年に幣殿と拝殿を建て替える工事が控えており、現状を記録するという観点から今回の実測調査という運びとなりました。
 調査当日は、会員9人と養成講座の受講者のうち実習が未了の2人あわせて11人が実測を担当し、徳島文理大学文学部文化財学科の清水真一教授に建築の特徴を読み解いて頂きました。
 権現造・平家建の本殿、幣殿、拝殿からなり、本殿は昭和4年に新築され、幣殿、拝殿は享保6年ごろ建設されたと伝えられています。また、本殿の背後には丸亀市指定の文化財であった旧本殿の正面三間部分が保存されています。平成31年に拝殿・幣殿が建て替えられることから、今回は現在の拝殿・幣殿のみを調査対象とし、本殿は対象外としました。
  調査は、全体を平面図担当班、立面図担当班、断面図担当班にわけ、各班が手分けして建物各部の寸法を測定しました。比較的規模の小さい神社ですので、平面、立面の計測作業は概ね順調に進んだのですが、梁の掛かり方の都合で適当な足場がなかった小屋裏は計測に難渋しましたが、神社より足場板などの資材を提供して頂くことで実測を完了することができました。
 平成30年度末を目途に成果品として平面図、立面図、断面図を作成する予定でいます。

小屋裏の調査

外部調査

実測図を作成

清水先生の解説と指導